A2ミルクの取り組みについて

A2ミルクは国内ではまだあまり馴染みがありませんが、
海外では消化管に炎症を起こし難く吸収が良いミルクとして、
ニュージーランドやオーストラリアをはじめここ数年急速に市場のシェアが広がって来ています。

A2ミルクとは
乳中に含まれるカゼイン中のβ-カゼインがA2タイプの遺伝子を持った乳牛から搾乳されたミルクのことです。

牛乳中に含まれるたんぱく質の約8割はカゼインです。またカゼインの約3割はβ―カゼインであり、更にβ―カゼインにはA1タイプとA2タイプの2種類に分けられます。乳牛は個体の持つ遺伝子により、A1タイプ、A2タイプ及びA1,A2タイプが混在したミルクをそれぞれ生産し、一般的にホルスタイン牛が持つ遺伝子はA1タイプが多く、ジャージー牛やブラウンスイスなどはA2タイプが多いと言われています。

遺伝子によるβ―カゼインA1、A2タイプの組み合わせ

  A2 A2
A2 A2/A2 A2/A2
A2 A2/A2 A2/A2
  A2 A2
A2 A2/A2 A2/A2
A1 A2/A1 A2/A1
  A2 A1
A2 A2/A2 A2/A1
A1 A2/A1 A1/A1
  A1 A1
A2 A2/A1 A2/A1
A1 A1/A1 A1/A1
  A1 A1
A1 A1/A1 A1/A1
A1 A1/A1 A1/A1
 

蒜山酪農では飼育管理はもとより、優秀なジャージー牛からより良質なジャージー乳を生産するため、ジャージー牛のゲノム検査を実施しています。2020年度1,700頭の内約1/3の670頭を検査したところ、β―カゼインA2タイプの遺伝子を持った個体は以下の通りでした。

2020年度実施結果
遺伝子のタイプ 割合
Ⅰ)A2/A2 70%
Ⅱ)A2/A1 30%
Ⅲ)A1/A1 0%
 

蒜山酪農ではA2ミルクはジャージー乳本来が持つ有意性であると考えています。
この利点を生かすため、近い将来「蒜山ジャージー牛乳」は全てA2ミルクになるよう取り組みを行っています。

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